いくつかのブランドのWEBカタログを見て気になった商品の在庫を問い合わせると「こちらの商品は日本で買い付けがありません」ということがほとんど。
※実際返ってくる日本語は「買い付けがない商品になります」だが(笑)。
こう言っちゃなんだが、日本法人の買い付け担当者のセンスを疑う。
昔から、日本に来た外国人女性から「(日本は)いちばんイイ商品がナイ」とは聞いていたが、確かにこのブランドの今シーズンと言えばコレだろうというアイコニックな商品がナイ(ことが多い)。売り切れじゃなくて輸入自体がない。
既製品を買うことがなかった私はソレを今頃知った。
欧米ブランドの場合、日本人の体型には無理があるというものはやむを得ないが、同じ形のもので何でこっちを入れなかったのとか、全く体型を問わないものでもわざわざ当たり障りのない無難なものだけを入れていたり。
「日本人は無難なのが好き」「日本人にはこういう地味なのでちょうどいい」といった先入観で社会が動いてしまうと、ただでさえ単一民族で多様性に乏しい日本は、新しい感性が磨かれていかない。
その昔、卸売り市のような会場に行ったことがあり、ある高級なフランスの傘ブランドのブースに日本の百貨店の買い付け担当者が来ていた。彼女達が選ぶものは全部わざわざこのブランドである必要がない、高い値段払う必要がないという地味で無難ものばかりで驚いたことを鮮明に覚えている。
そのブランドはおフランス産ならではの華やかさと色の鮮やかさがウリなので、暗い単色のもの(かつ無地)を選ぶ理由がない。そもそも日本製と比べて傘としての性能自体は低い(笑)から、値段の高さはデザインに支払われる前提のもの。
モノ価値の判定基準の根本(感性?)からズレている気がする。
最近国産ブランドの細々としたものをいくつか買った。「おっイイな」と思うのはオレンジとかワインレッドで、メンズには少ない。が、オモシロイことにそういう色が先に完売していた。
男物は薄汚れたような(笑)地味な色が定番と思い込んでいるだけで、消費者が欲しいモノとズレているんじゃないか。
と感じる。
日本人が「日本人にはこんなんでちょうどいい」と日本人を檻の中に閉じ込めている印象がある。
かといってバイヤーを欧米人に変えようものなら「ガイジンには日本人の心はワカラナイ」とか言い出すのが日本人。
ということで、日本人はこのまま日本人なんだろう。
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