「ANAに官民5行4千億円融資へ 低迷長期化、財務基盤強化:東京新聞 TOKYO Web」

 ANAがそれならJALはまた経営破綻か。或いはANAに吸収か。

 忘れた人も多いかもしれない。JALは10年前に経営破綻している。

 パンデミックで日本から中国人がいなくなったのを機に「インバウンド(外国人客)に頼るな」と日本人ファーストを主張する人が増えているが、国際郵便(EMS含む)などは旅客機の貨物室を使っているので、イン/アウトが減ると航空便が減り(当然人員が削減される)、輸出入が困る。未だにアメリカ、ロシアへの国際郵便(航空小包)は止まったまま。04月から。

 移動・輸送が不便になると、ただでさえ島国で遠く離れた日本は海外からの投資案件が減る。

 可処分所得が低く内需に期待できない日本からインバウンド需要を排除してしまうといよいよモノが売れなくなり、スケールメリット(量産効果)が得られずモノの値段が上がっていく。

 すると小売店やサービス業は倒産し、単純労働者の働き処がなくなり(失業率が上がる→治安が悪化するまたは自殺が増える)、貧富の差が激しくなる。

 という循環がある。

 食物連鎖や生態系と同じ。いわゆるマクロ。

 雇用者数の多い業界だから航空業界がリストラしたり破綻すると雇用バランスも変わる。パイロットの転職先は思い当たらないが、サービス業にしては高学歴なCAが転職する場合、プライド的に飲食店や小売店には行かないだろうから、シティホテルの受付やコンシェルジュ(英語力が必要な業務)などが大卒に入れ替わるかもしれない。その後繰り下がっていき下層が押し出されることになる。

 ウォーレン・バフェットも航空業界に投資し5兆円の損失を出している。彼の見通しが外れるということは、世の中予期せぬ方向に向かっていると見なしていい。