2017年にA11チップからノートに搭載と予想してみたが、3世代遅れての開始となった。非常に出来がイイ。
3年後のサーバー市場と5年後のスーパーコンピューター界のチップもアップルシリコンが独占するだろう。富岳もインテル製ではなくARM系だが、まだ市場はインテル側にある。
ノートから搭載スタートしたので、サーバー用として注目した記事をみかけないが、データセンターの消費電力削減に大いに貢献する。「ワット当たりのCPU性能は世界最高」の言葉通り。
ソフトバンクがアップルにARM買収を持ちかけたのに乗らなかったのはなぜだろうか。ライセンスビジネスがアップルのスタイルじゃないことは確かだが、過去に自分で設立した会社のライセンスを受けてCPUを作っているのだから、いっそ買い取ってライセンス先を段階的に絞っていけばこの先20年は競合に悩まされることもなかっただろうに。独占禁止法に触れるのを嫌ったか。
家庭向けのパソコンの性能が劇的に向上すると、それに合わせて一般向けの科学技術計算ソフトが充実する。オープンソースのフリーウェアも増えるだろう。そうすると天才達は自宅で既存の設計を見直し改善したものを開発し発表できるようになり、論理設計の研究者・科学者達はどこの組織にも所属しないフリーというスタイルが主流になるかもしれない。当然市場の技術力が拮抗してしまうので、大企業は高い報酬を上乗せして人材を囲い込もうとするだろうが、流れとしては組織に所属しない方向にある。
私ならiPhoneやiPad、MacにSETI@homeのような分散コンピューティングアプリを標準装備し、演算能力のクラウドサービスを提供する。参加者のスリープ時(かつ電源に接続されている状態)の演算能力と電気代をアップルが自動で購入し、それをクライアントに再販するシステム。既に富岳どころではない演算能力を持っているから売らない手はない。
スティーブ・ジョブズ時代から「ワット当たりの処理能力」すなわち1CPU当たりの生産性を重視してきた。一方で存在はしているが使われていない無駄なCPUも多い。よって今後は稼働率を上げることに注力するだろうと予測する。
そうなると電気代が安い国の余剰演算能力を買う方がいいので、発熱に適した高緯度(寒冷)地域の電気代の安い国への移動が増えると考えられる。かつEU市場に自由にアクセスできるEU加盟国と言えば、フィンランドやラトビア、或いはリトアニア、エストニア当たりがいいかもしれない(一般的にはスウェーデン、ノルウェーを挙げる人が多いと思うが)。
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