ヴィトンやシャネルに行列。

 昨年12月頃から、土日の銀座はヴィトンやシャネルの前に行列をよく見かけるようになった。同時入店数の制限をしているので実数としては平常時より少ないかもしれないが、旅行や飲食に使われていたお金が余っている印象がある。

 が、贅沢品市場は海外ブランドが占めていて、日本産は全くと言っていいほど思い浮かばないのが残念。

 日本はドラッグストアに列べるような量産品の製造は得意だが、これならいくら払ってもいいというくらい人々を魅了する製品作りはまるでダメな状態が続いている。

 「高品質で低価格」が売りの日本製品は、消費者に優しいと言えば優しいが、裏を返せば過酷な労働を自ら選択しているようなもの。低価格ということは大凡低賃金であり、それでいて高品質が求められるとなると、割に合わない労働を強いられることになる。必然的に。そして早かれ遅かれ賃金や物価、通貨の安い国に追い越される。量産品輸出の運命。

 「高品質で魅力的」を売りにしないと、物価の高い国での製造ビジネスは難しい。

 再び緊急事態宣言が出され、ゴールデンウィーク中の旅行や飲食へ充てられていた予算がそのまま宙に浮き、それもまた海外ブランドに持って行かれるのかと思うとちょっと残念。