「先日」「先程」の感覚が違う人が増えた。

 「先日」と言う時は、昨日や一昨日ではなく、かつ先月よりも近い過去に対して使い、「先程」(≒さっき)は5分前など、どんなに長くても数時間を超えないくらいの時間に対して使う。私は。数時間経ったら「午前中」「夕方頃」と言い換える。

 毎週火曜日に会うなど曜日に意味がある場合は一週間前なら「先週」と言うようにしていて、語彙が許す限り最も的確に対象日・時間を言い表せるように使い分けている。

 が、昔から一定数昨日のことを先日と言う人がいて、最近増えている印象がある。

 またお店のスタッフなどで、2〜3日前の来店に対し「先程」を使う人も増えていて、一瞬何のことを話しているのかわからないし、他の誰かと間違ってないかと思うことがある。と言っても他人と間違えられるタイプじゃないので常に私のことを指しているんだが、3日前に買ったものを「先程お買い求めいただいた〜」と言われると調子が狂う。

 特に「先日」という言葉は、何月何日とはっきりしない場合に使う「あれ」「それ」「あの時」「その時」みたいな言葉なので、昨日とか一昨日とか平均的な記憶力があれば特定できるような日を先日と言われると、その人の記憶力が不安になる。

 そこで「昨日ですね」と言って「えっ、そうでしたっけ?」となれば記憶があやふやなんだなとわかるが実際はそうではなく、相手は昨日のことと認識した上で話していることがほとんどなので、この人の中では「昨日=先日」ということらしい。

 いろんな角度においてコミュニケーションが難しくなりつつある。が、こっちが誰かに用があることがほとんどないので、イチイチ言葉の意味を確認せずそのままやり過ごすことが増えた。