「ワタミやノジマ「接種済み」社員名札に 「客に安心感」:朝日新聞デジタル」

 自然な流れ。

 ワクチンを積極的に接種した人は、ワクチンを接種していない人との接触を嫌う。拒否まではしなかったとしても、お金を出してまでわざわざ選ばない。

働き手の権利に詳しい嶋崎量弁護士は「企業が社員に接種を促すことや、接種した社員を優遇することは自由だが、接種しない社員の自由も尊重されなければいけない。非接種の社員が不利益に扱われないよう、企業は配慮するべきだ」と話す。

 法律家から見たらもっともだと思うが、民間営利企業は消費者の権利も重視する。従業者のワクチン接種率100%をアピールする競合店と、接種率50%の自店が比較されたら客がどっちに流れるかという考え方。

 これまで「コロナ対策を徹底しています」とホームページ上で消毒をしているとか手洗いをしているとか、普段からやってて当たり前のことを得意気にアピールしている店舗が多かったが、今後は「スタッフ全員ワクチン接種済みです」とする店が出てくることで、業界全体が追随せざるをえない状況になるだろう。

 そのうちレビューでも重要なポイントになると考えられる。

 結局のところ、自己の選択の自由と、他者に対する責任感が天秤にかけられている状態なので、相場的視点でパワーバランスを評価するならば、営利企業は消費者(顧客)への責任を果たすべきだという流れ一択だと私は思う。