エルメスの“実績”をポイント交換制度に置き換え考えてみる。その2。

 『エルメスの“実績”をポイント交換制度に置き換え考えてみる』の続き。

 この考察が真ならばという前提で、今回も、半年に(バッグ以外で)350万円使うという設定をそのままに考えてみる。

 ※2枠を消化し翌年繰り越し残が生じるよう設定した数字なので、自分の予算で読み替えていただきたい。

 1年目前半350万円の買い物→バーキン150万円購入(ポイント残200万)→後半350万円の買い物→バーキン150万円購入(ポイント残400万)で年末を迎える。

 残400万あれば2年目のバーキン2個またはケリー2個、或いはバーキンとケリーを1個づつのリクエストが可能だと考えられる。クロコだと足りない。

 2年目前半350万円の買い物→リクエストバーキン150万円購入(ポイント合算600万)→後半350万円の買い物→リクエストバーキン150万円購入(ポイント合算800万)で年末を迎える。

 このペースであれば、1年目の残400万ポイントのうち350万ポイントが2年目の2枠目で消費され、残50万ポイント(1年目後半に貯めたもの)が3年目の前半1枠目で消費されるため、賞味期限切れ(笑)になることはない。

 私が考える24ヶ月移動合計が正しければ。

 ※移動合計なので、常に25ヶ月前のポイントが切れていく。

 そこで「枠」に関連する情報として、海外勢から何度か「半年に1回パリにオーダーするらしい」という話を聞いたので、だとすればバーキン(またはケリー)相当額のポイントが貯まった客を集計し、最初のオーダー締め日に顧客からのリクエストの選定が行われ、そこから数ヶ月経って納品されるという流れになる。

 その場合、締め日の時点でちょうどポイント残が足りず、次の締め日(半年後)にようやくリクエストが通るのだとすれば、+半年かつ+納品までの数ヶ月待つことになる。※途中顧客フリーなどが紹介されない限り。

 よって「2枠消化したから今年はもう何も買わない」なんてやってると、ポイント残がない人(すなわちバーキン2個分=年300万円の買い物の人)は翌年ゼロから貯めていくため前半のリクエスト枠はナイ可能性が高い。

 このあたりが早い人・待たされる人の違い、いわゆる「タイミング」の本質ではないかという気がしている。

 ※リクエストについて、リクエストが通った時点でポイント交換が行われるのか、納品された時なのか、実際に決済した時なのかはワカラナイ。それによってポイントの賞味期限切れを意識するタイミングが変わる。

 で、半年で350万円の買い物かつ1年に2枠消化するというペースを継続するなら、月に58.33万円使い続けるのも半年に1回350万円使うのも同じだが、1年目だけは前年のポイント残がないので、前述の「締め日」を考慮すると、できるだけマメに(月に1回とか)買い物する方がイイんじゃないかというのが私の見立て。

 1:1説を信じるとしてバーキン相当額である150万円を使ってから最初の“リクエスト”が最初の締め日に間に合うか否かが、精神面において重要だと思われる人が多そうだから。

 そこでタイミングがズレて+半年になると、途中でいわゆる“ホーム”を変えようかとか、「担当者に力がない」とか誰か(何か)のせいにし出す人が多く、この段階でブレやすい。エルメスに限らず計画性・忍耐力の話。

 締め日の翌日に350万円分買い物しても、半年後の締め日までリクエストが通らないことになり、一方で締め日の3ヶ月前から毎月58.33万円分買い物している人は、サクッと最初の締め日に乗れる可能性があるという点で、1年目はまとめてドカンよりも、小刻みが良いかと思う。

 覚えてもらうという意味でもそうだし、買った物をちゃんと使ってる(転売屋じゃない)ということを早めに確認してもらうためにも。

 リクエストバッグと顧客フリーバッグは別物だとしても、偶然自分の希望スペックのバッグが顧客フリーで出てきた場合区別がつかないため、ポイント算は推定で考えるしかない。

 この考え方であれば、少なくとも私がこれまで見聞きした全ての事象について整合性がとれるため、何の確かな情報も持っていないが、もしエルメスのシステムをコード化するとしたら、自分の中での設計図としてはほぼ完結編。

 ということを前提に、前回文末に書いた「エルメスの担当者(または店舗)を信じるとはどういうことか」についての考察をようやく(笑)次回以降披露したい。