ヘッブの法則。K-1チャンピオンの話を思い出した(笑)。

 ヘッブの法則。頻繁に使う神経間のシナプスは結びつきが強くなり、使わなければ弱くなるという法則。この全容が明らかになれば、頭の良い・悪いや学習の仕方の良い・悪いなどが判定できるようになる。

 ヘッブの法則のみで説明が付かないこともあるため、整調型で補完されている。

 参考リンク:脳が学習する基本法則を導き出す

 上記PDFではシナプス前部(送信側)と後部(受信側)とあるのでその表記に従うと、あまり使われない神経間は受け手であるシナプス後部の面積が小さくなる。しかししばらくすると受容体の密度は高まる(A)。

 そしてまた頻繁に使うようになるとシナプス後部の面積が拡がり、同じようにしばらくすると受容体の密度が元に戻る。

 (A)では「的は小さくなるが感度は高い」状態になる。

 直感的に理解できる。大きく手を広げていれば雑でも(能力が低くても)キャッチできる可能性が高いが、こじんまりしていると物理的にキャッチできない可能性が高まるため感度を上げようとする。

 とてもダイナミックで高性能に感じるが、売れっ子はドカンと構えて仕事を選び、売れなくなってくる細々と生きながらえながらも仕事のありがたみに気付き感度が高まることからも、生き物の基本的な機能なのかもしれない(B)。

 本来、縮小したということはあまり使われなかった結果だから、省エネモードに入るだけで良さそうだが、わざわざ感度を上げるということはスタンバイしておく必要があるんだろう。死滅しないようにか。

 これらはコンピューター周辺でも同じで、長らく使ってなかったプリンタに印刷命令を出すと、ウォームアップに数分かかって待たされることがある。頻繁に使っていれば数秒でプリントを開始する。

 同じように、Ethernetのスイッチングハブやルーターもルーティングテーブル(キャッシュ)に当該経路情報があれば応答が速いが、あまりアクセスしないURLは新規に検索するため応答が遅い。よってたまにでもPINGなりと飛ばしておけばキャッシュを維持できる。DNSキャッシュも同じ。

 ただしスタンバイレベルが高すぎると無駄に電力を消費する。

 以前も書いた気がするが、あるK-1選手がチャンピオンに返り咲いた翌日あたりだったか、彼はアルマーニ銀座のバーで大きな声でこんなことを話していた。

 「ブスは誘われ慣れてないから声かけても準備に時間かかって来るのが遅いんだよ。イイ女は誘われ慣れてるから日頃から準備が出来ててすぐにかけつける」

 まぁ偉そうな話なんだが、意味は解る。すなわちスタンバイレベルの話。

 「出会いがない」と悩む女性は次第にお出かけ準備をしなくなり、せっかく誘われても服がない靴がないということになって結局は自らチャンスを棒に振る。

とは実際に女性達の悩み所として幾度となく聞いたのでよく知っている。日本人女性は更に「相手も居ないのに準備できてるとガツガツしてるって思われそう」というところまで先読みしフリー感を演出してみたりするらしい。高度だ。

 で、前述の(B)も併せて考察すると、恐らくチャンピオンは「声をかけたらイイ女が飛んでくるオレ」の部分が重要だったんだろう(笑)。

 彼らのグループはヤローだけだったが(笑)。

 話は戻って、ボクシングなら上半身に神経を集中させるが、キックボクシングの場合はパンチにもキックにも構える必要がある。しかし全身で構えすぎると動きがかたくなるため、ある程度予測機能を働かせる。あまり蹴ってこないなと思えば上半身優位になる。が、お互いプロなら油断したところを狙ってくることも解っているので、完全に気を緩めるわけにはいかない。

 この辺の省エネとスタンバイの合理的なアルゴリズムが存在する。ニューロンにも。 

 ヘッブ則を行列を用いて符号化している資料があったので紹介したい。プログラマーにはこの方が解りやすいだろう。

 この3×3行列を口頭テストするだけで古典的な行列推理の代替になりそうだ。