「河野行革相「極端に速く打っている自治体がある」…接種ペースダウン呼びかけ : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン」

供給量を踏まえた1日当たりの接種回数は全国で120万回程度が望ましいとの考えを示した。現在は140万回に上っており、接種が速い自治体にペースを緩めるよう求めた。

 このまま伸び続けたらどこまでいくのか楽しみだったんだが。「国や自治体が本気を出したらこんな感じ」という日本の公務員の潜在能力を知るために。

 昔の役所とは打って代わって、ここ15年くらい区役所(市役所じゃなくて)に行くと感じるのは、平均的な民間人よりテキパキ・サバサバと仕事をこなし、はるかに賢く手際が良い。私は日本在住の外国人の転居手続きに付き添い、住民票、健康保険、年金などの担当課を回るので、結構あちこちの区役所の仕事っぷりを見てきた。

 念のため言っておくと、私の身近に区役所職員はいないし、元々私は公務員自体イマイチピンとこなかった(笑)がこの15年程で考えを改めた。

 採用試験内容は見たことないので何を測定しているのかワカラナイが、東京リーガルマインドによると、

 国家公務員(総合職) > 東京都庁・大都市圏県庁・東京特別区 > 国家公務員(一般職) > 市役所職員

となっていて、資格難易度ランキングで国家公務員(総合職)は偏差値77とあるから、東京特別区(いわゆる23区)職員もそれなりに高いところに位置しているんじゃなかろうか。少なくとも区役所と市役所とでは職員のレベルが全く違う。一言二言喋るだけで地頭の良さが伝わってくる。

 かれこれ7年ほど前話した都庁の職員も、30-40分くらい話していて一度も「もう一度よろしいですか」とか「つまりこういうことですか?」(*1)とか話を聞き返してくることがなく、何でもサクサク通じ、「へーこんなに賢い人達が働いているのか」と驚いた。

 (*1)余談だが、私は昔から「つまり」は使わない。口頭でも文書でも。「つまり〜」とは、一定の部位に区切って1つ1つまとめながらでないと話についていけなくなる(ワーキングメモリーが小さい?)人が時間稼ぎに使うことが多く、好きじゃない。だから「それはつまり〜」と聞き返してこない人と会うだけで賢く感じる。

 その時に一緒に同席していた20代の女性職員も、上司が席を外した間世間話をしてみたところ、「民間でこのくらいのスタッフを集めようと思ったら一苦労だな」と感じたほど受け答えに賢さが出ていた。曖昧さゼロ、いい加減さゼロ。

 まさしく山口女史から伝わってくるタイプのソレに似ている。

 感覚的なものだが、都庁や東京特別区職員試験に合格し、花形(?)職務に就いている人達は、ウェクスラー万能型だろう印象がある。

 テレビに出てくる政治家を見ていると公務員がそんなに賢いなんて信じられない人も多いだろう(笑)。しかし今のワクチン接種スピード世界一は、実は公務員の能力に裏付けられた成果だと言える。

 私は累進課税制度について異議があるが、納税者として今の区役所職員の仕事っぷりに不満を持ったことはなく、既に10年前の時点で「民間の“オモテナシ”よりよっぽどちゃんとしてるな」と思ったほど。納税額とは関係ない。名を名乗ってないかつ居住区以外でも同様の印象だったから。

 田舎の市役所は未だに昔ながらの偉そうなダメ公務員かもしれないので、飽くまで23区の話。

 ちなみに私の居住区では、ワクチンの接種スケジュール、基礎疾患ありの人向けの事前申請、私の年齢の予約・接種開始日の予定、そろそろクーポンを送りますよ事前通知、そしてクーポン(近所の個別接種医院の連絡先も同封)と、封書でこまめに連絡がきた。

 全く抜けがなくキッチリ。

 パンデミック以降特に皆文句しか言わなくなっていて、誰も公務員を褒めないので書いてみた。