これは何とも微妙な。
一般的な日本人は、大戦争はしたが民族浄化やジェノサイドを行った事実はない(=ヒトラーと同列ではない)と反論するところなんだろうが、ヒトラー政権ナチスドイツとファシズムムッソリーニ政権のイタリアと同盟国だったのは誰もが知っている事実なので、ウクライナから見れば、日本が今のベラルーシのように見えるのはやむを得ない。
ベラルーシ自体は今のところウクライナに対する侵攻に直接的には関与していない様子だが、ロシアとべったり組んでいるし、ロシア軍がウクライナとの国境を通過することを許可したという時点で、世界的な制裁の対象になった。いわゆる「枢軸国」という括り。数年後の西側の教科書にもそう載るだろう。
同じように、今でも世界中の教科書から日独伊三国同盟は消えてないので、約三代の時が流れても日本に対するその印象はなくなっていない。
戦前の大日本帝国憲法では天皇は「日本の君主・元首であった」とあり、戦後「人間宣言」と共に日本国憲法で現行の「象徴」となった。
ということから第2次世界大戦の責任を問う上で「天皇は関係ない」という主張は海外には通りづらい。
だから何言われてもしょうがないよねという話ではなく、まだミサイルも放っていなければ軍の派遣を明確に拒否していた(少なくとも02月下旬から03月までの)ベラルーシはロシアの同盟国として大規模な経済制裁を受けているので、それを同じように適用するならば、ナチスやファシズム政権と同盟を組んでいた当時の日本も批判の対象になるのは当然だろうと感じる。客観的に。
では少し矛先を変え、天皇じゃなくて当時の首相の顔だったらどうなっていたかと考えてみても、結局のところ優等生のつもりである日本人にとっては心外なんだろうと思う。
痛いところを突かれ「日本は変わった」「何十年もかけて信頼を得た」と反論しつつ、「そこをそうやって掘り返してケチつけるなら支援もしない」と背を向けてしまうのもまた島国日本人っぽい。
ウクライナも旧ソ連構成国なので、変わろう(EUやNATOに加盟しよう)としているウクライナをどう捉えるかは、戦後の日本を世界がどう捉えたかと似ている気がする。
と、ヤフーニュースのコメント欄を読んでいて感じた。
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