エルメスで例えば130万円のバッグを“ご紹介いただく”(笑)には、バッグ以外の品を130万円分買う必要があるという1:1説(飽くまで巷の噂)を最近知った。
ということはバーキン25cmは約260万円ということになる。
これが社内公式ルールとなると限りなく抱き合わせ販売に近づいてしまうため、割と真面目そうな社風のエルメスにおいては、何か別の事情があるんじゃないかと推察。
では転売対策としての1:1ルールはどうだろうか。
130万円のバーキンは新品(未使用品)の場合転売ショップで300万円台で売られている。仮にメルカリ等で300万円で売れたとして170万円の利益。買い取り屋に持ち込むと200万円くらいのようなので70万円の利益。
買い取り屋に頼らず自前で売りさばける人はすぐに利益が出る。中古屋・ブランド屋・転売屋の経営者(とその家族)などは個人間取引より高値で売れるだろうから利益率が高い。ロレックスの転売業者はソレが多い。
もしバーキンを買うまでに130万円使った(以下お布施(笑))場合は、1個転売するだけでお布施分を全額取り戻した上に40万円の利益が出る(300-130-130=40)。
一方買い取り屋に持ち込む人は200-130-130=-60で赤字。※200万円で買い取ってもらった場合。
よって1:1説を転売対策に当てはめると、常にこの比率でバッグを出し続けたら素人の転売は防ぐことができる。年間枠以外にフリーのバーキンなどに当たらない限り儲からないから続かない。
※フリーが回ってきた時に夫や家族名義で買い、実質年4個以上買っている人が多いため、慣れてくると転売益を得やすくなる。
が、転売を業として営む者への対策としては不十分。
お布施分も、業者なら新品(未使用品)として全部定価近くで売りさばくことができるだろうことから、実際の利益はもっと多い。
素人であっても未使用品のメルカリ転売に励んだら8割くらいは取り戻せるかもしれない。信用のある人は。
ということから、エルメス側はこの1:1の比率を調整することで、継続的な転売を防ぐ(転売で儲からないようにする)ことができる。
1:1ではなく 1:n という考え方。nは変数(可変)。
すなわち 1: n の「n」は転売対策パラメータとして機能し、言い換えると顧客の転売リスク指数と考えることができる。
nの値が大きい人(バーキン:その他の製品が1:5とか)の人は転売リスクが高いと見られていて、1:0.8の人は転売リスクが低いとして見られている。
かもしれないという個人的な推論。
以前に販売したバーキンを一度も持っているところ見たことがないとか(即転売組)。次のを買った途端以前のものを持ってこなくなるとか(金銭的に1個の所有が限界という人)。明らかに好きでもない色・サイズのバッグでも必ず買う「出されたものは全部食べる」系の人とか。
ロレックスのようにシリアル追跡すれば、次の所有者がメンテナンスに出した時点で転売された(厳密には所有者が移転した)ことが判明するが、エルメス製品の場合メンテナンスに出すということがあまりないため、完全かつリアルタイムな追跡は難しい。
よって転売市場価格を見ながら利益が出にくい比率を動的に設定していくしかないが、消費者から見れば実質バーキン(ケリー等も含む)は「時価」ということになる。
もしバーキンの紹介を期待してお布施をしている最中にピコタンを買った場合、ピコタン相当額の追加出費を必要とするならば、転売させない(利益を出させない)ためだと考えられる。
その結果、どのタイミングでバーキンが出てくるかは人によってまちまちという曖昧さが生じる。
ヨーロッパでも「何でセレブはすぐに買えるのか」と疑問・不満が出ているらしいが、バーキン1個売って100〜200万円儲けたところで、年間のシャンパン代にもならんじゃないかというセレブオーラ満開の人は、エルメス側も初めから見極め期間を必要としないため、サクサクとバッグが紹介されるという仕組みだと考えられる。
365日毎日(首周りが1-2cm太くなるほど(笑))葉巻を吸ってた頃は、葉巻代にさえならない額。
転売に励む人とは、業として営む者か、カツカツのミーハーのどちらかなので、適正所得以上の人達はそれほど大変な思いをせずに買えるんじゃないか。
という見立て。
次回以降、転売しやすい(≒疑われやすい)品、そうでない品の考察を披露したい。
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