古いノートパソコン(Intel CPU)で何年も「セットアップが完了していないため、Mac は保護されていません」「リスクにさらされています」(by Norton)というエラーが出たまま、あまり使わないマシンなので数年放置していた。
解決方法を検索してみたところ、約5-7年もの間世界中でディスカッションされているにもかかわらず、オフィシャルオンラインヘルプを含め未だに有効な手段が発見されていないことを知り驚いた。
macOS Big Sur、ノートン360という環境で話を進める。
先に結論を書くと /Library/SystemExtensions/db.plist を削除して解決なんだが、削除に至るまでの過程を書く。
まずノートンのアンインストールを試した。
アイコンをゴミ箱へ、そして RemoveNortonMacFiles で関連ファイルを完全削除して再インストール。
恐らくほとんどのケースで、システム機能拡張が有効化されず、同じエラーが出続ける。
ここでシステム環境設定/セキュリティとプライバシーの「一般」タブで最初の問題が訪れる。
「ノートンLifeLockのメッセージの横にある[許可]をクリックします」と言われても、肝心な「このまま開く」ボタンが表示されない。
フルディスクアクセスの削除・追加を試しても機能しない。
そこでSIP(System Integrity Protection)の影響かと、command + r でリカバリーモードで起動し、ターミナルから csrutil disable コマンドを打って再起動。
これまでの流れを一通りやってみるが結果は同じ。
何かしら「セキュリティとプライバシー」の制御に不具合があると考え、ゲートキーパーをオフにすることを考えた。
ターミナルからコマンド sudo spctl --master-disable を打つ。するとセキュリティとプライバシーの「ダウンロードしたアプリケーションの実行許可」欄に「すべてのアプリケーションを許可」が追加表示される。
その状態で再びこれまでの流れを一通りやってみるが結果は同じ。
※戻すのは sudo spctl --master-enable コマンド。
そしてOSの基幹ファイルの損傷等を疑い、OSの上書きインストールを行う。上書きなのでホームディレクトリなどはそのまま残る。
再度同じ流れを試すが結果は同じ。
その後は1つ1つシステム系の初期設定ファイルを見ていき、まず名称で目星をつけ、作成日と変更日(※)を確認しつつこの頃書き換えられたファイルが怪しい的な勘で削除していく。
※OSの初期不良を探してるわけじゃないので、作成日から一度も変更されていないファイルを疑ってもしょうがない。
で行き着いたのが /Library/SystemExtensions/db.plist なんだが、前述のSIPがON(enable)の状態だと削除できない。「ゴミ箱に入れる」自体が表示されない。
その場合、再び command + r で起動しターミナルから csrutil disable コマンドを打ってSIPをOFF。
再起動後 /Library/SystemExtensions/db.plist を削除。「ゴミ箱に入れる」が表示される。
再び再起動すると、無事にノートンから「ネットワーク監視の許可」を求めるダイアログや、「システム機能拡張がブロックされました」的なメッセージが表示され、許可するように求められる。
システム環境設定/セキュリティとプライバシーの「一般」タブを見てみると、念願の(?)「許可」ボタンが表示される。
許可後インストールは無事に完了し、フルディスクアクセスに Norton System Extension が追加されている。
メニューバーのノートンアイコンにチェックマークが付き、正常にインストールが完了し、ライブアップデートなどが機能することを確認したら、SIPをONに戻す。
command + r で起動しターミナルから csrutil enable と打って再起動。
※SIPをONに戻すのは db.plist 削除直後で良い。
3時間で解決した。5-7年も世界中が寄ってたかって頭を悩ませるような問題じゃない。
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以下、検索用英語キーワード。
#Security Preferences
#Security & Privacy
#System Extension Blocked
#You haven't finished Setup and your computer is not protected.
#Allow button
#Norton System Extension
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