ある高級フレンチに行ったら。

 ある高級フレンチレストラン(ミシュラン1つ星)に行ったら、視界に入った男性(日本人)4人が4人とも口を開けたまま食べていた(笑)。

 特にパンを食べる時に、ちょっとアゴを上げて水泳の息継ぎ時のように口を開けてパクパクと。

 例えるなら、池で鯉に餌をやるときに見るソレと似ている。

 全く大袈裟でなく。

 そしてそのままこっちをじっと見つめてくる(笑)。

 目が合っても、目はすぐにそらしつつ口を開けたまま食べ続ける(笑)。

 あれは何と言う生き物なのか(笑)。Wikipediaに頼りそうになった(笑)。

 価格帯としてはお酒を除くコース料理のみで1人4万円なので、今の東京の高級店の相場を僅かに上回る設定。十分に高級店と呼んでいい。

 一応皆ジャケットは着ていたが全員ノータイ。

 時代的にノータイは受け入れたとしても、令和だから口を開けて食べていいわけじゃない。

 どのテーブルも女性達は一応上品に振る舞っていたが、連れの男がアレだと気分が盛り上がらず、常時モヤモヤしてそう。

 余計なお世話だが、女性らの気持ちを察してテンションが下がった。

 隣のテーブルは話の内容から医者4人家族だったが、上品なのは奥さんと娘(20代後半?)だけ。長男(30代半ば?)はラクダの食事シーンにしか見えなかった。

 日本は伝統的に女の子には厳しく作法をしつけるのに対し、男の子にはうるさく言わない(放し飼い?)傾向がある。

 「他にもっと大切なもの」があるという考え方なのかわからないが、食事の席であれじゃ他の全てを台無しにするほど。

 で、旦那と長男がずっと仕事の話をしていて、奥さんと娘はほぼ無言のまま食事をしていたので、てっきり何か深刻な家族(仕事)会議の場なのかと思っていたら、奥さんの誕生日だった。4人が喋ったのはケーキが運ばれてきた瞬間の「おめでとう」だけで、その後も旦那と長男の話。

 「女・子供は口を挟むな」的なノリか。

 どこからどの角度で見ても違うカテゴリの人達だった。

 1テーブル、パパ活組かなというカップルがいた。

 20代の女性と50代の男性。

 女性は途中から「酔っちゃったー」「私あまり強くなくてー」とデレデレしだしたが、返す男性の冷静な対応(口調)に思わず笑いそうになりつつ、男性がお手洗いなのか席を立った瞬間、シャルドネグラスを真上に持ち上げグイッと一気飲みする女性の姿を、偶然向いた方向にあった鏡で確認した(笑)。

 その後女性はデザートタイムにかけラッシュ(?)を仕掛けた。「私明日は予定全く入ってなくて♡」と切り出すと、男性は「私は朝6時起きで〜」と落ち着き払った声で返していた(笑)。

 そんなに線引きするくらいなら、レストランに来る前に線を引いた方が良かったんじゃないか(笑)。余計なお世話か。

 いずれも普段私が行くレストランでは見かけないタイプの人達。

 話は戻って、今子育て中の人は、男の子にもしっかりマナーを身につけさせていただきたい。切実な願い。