エルメスのクローズドイベント。ひょっとしてランデヴー。

 臨時休業日にエルメスの店舗で行われるクローズドイベントに招待され行ってきた。

 今回は店内で5-6名ほどのモデルウォークありの小さなファッションショー。客は10組くらいだっただろうか。いろんな店舗から“特別なお客さま”が集まっているとのことだったが、シャネルのオペラ座バレエの時のような「オールスター」感はなく、どちらかと言うと「プレタポルテに興味のある人・ありそうな人」という選抜っぽかった。

 少なくとも私が呼ばれている時点で購入額順ではない(笑)。イヤーズギフト組最下層だから。

 “エルメスの世界観”を感じながら(新作のプレビュー)、シャンパン+フィンガーフードを楽しむ会。

 シャンパンはいつも通りルイ・ロデレール。頑なに。

 2年くらい前に読んだブログの記憶によると、ひょっとしてこれは“ランデヴー”(rendez-vous)と呼ばれていたものかもしれない。

 クリスマスパーティーを“ノエル”と呼ばなくなった様子なので、イベントに固有の名称を用いない方針なんだろうか、スタッフから一度もランデヴーという言葉は出なかった。

 私の性格・思考回路では、世間の全くあてにならない(笑)バッグの情報よりもその辺が気になる。エルメスが何を嫌がって(避けて、または無くそうとして、或いは変わろうとして)いるのかを理解することで、より方向性と全体像が見えてくるから。

 すなわち空気を読む材料。

 ただ単にランデヴーじゃなかっただけかもしれない可能性は十分にあるんだが(笑)。

 事前の説明では「その日はおもてなしの会で〜」と前回と同じノリで、「何か買ってね」の日じゃないということだった。

 実際に洋服は何も買わず。

 180cm近い、信じられない細さのモデルが着て歩いてくれても何もピンと来ないのはどこのブランドも共通で(笑)。

 1点婦人物(ショー自体が婦人プレタポルテの回なんだが(笑))スーツで、猛烈に“雰囲気”のある品に目が行った。モデル着用の時はスルーして、終わった後のハンガーで(笑)。

 私のイマジネーションで最初に浮かんだのが「イアン・フレミング」(ジェームズ・ボンドの作者)の名で、続けて1930年代の世界大戦前・大戦中の諜報戦の中活躍したブレッチリーパークの婦人暗号解読チームを思い出さずにはいられなかった。キャサリン妃のお祖母さんも一員だったらしい。

 そこに現代コンピュータの原型を創ったアラン・チューリングがいた。感慨深い。

 いや、思い出すも何も、当たり前に生まれてもなかったんだが(笑)。

 何かその頃のお堅い知的な英国婦人を思わせるデザイン。 

 ※2016年にエニグマの解読を試みたブログを書いたので興味がある人は。

 シルエットが綺麗とか、色がイイとか、シンプルだが美しいといった品はあっても、これほどまでに「雰囲気がある」服は滅多に出会わない。

 ただ日本人女性は特に好まなさそうな印象があるので、日本の店頭からすぐに消えることはないだろうことから、もし「あっこれね」と気付いた方は是非とも手にとって「チャーリーのセンスとは合わないワ」と心の中でつぶやいていただきたい。

 その“念”を受信しカウントしたい(笑)。

 到着するなりすぐイニシャル入りワッペンを作ってくれるコーナーに案内され、帰りに受け取った。その他香水サンプルなどをもらった。