シャネルのクリスマスラッピングからひらめき。

 毎年イイんだが、今年はリボンの留め具がちょうどボタンサイズで、ついセコいことを考えてしまった(笑)。

 15年くらい前(笑)に当時行きつけのテーラーで作ったダブルのツイードジャケットが2着あり、体型があまり変わってないので今でもたまに着ている。

 実はそのツイード生地、シャネルに卸している生地屋のものなので、パッと見シャネルに見える。シャネルにメンズ製品があればそう思う人も多いだろう。

 どうやってそんな生地を調達したかというと、ある日テーラーにフラッと寄ったら美しい生地が2つ巻いてあって、「この生地でジャケットを作りたい」と伝えたところ、どこかのマダム(顧客男性の奥さん)の依頼で取り寄せたもので(そこはグループ内に婦人服の仕立ても請け負う工房を持っていた)、「確認が必要」とのことだった。数日後「快諾」の返答をもらい、追加で取り寄せてもらって2着作った。という経緯。

 ヤローと被ることはないだろう判断だっただろうか(笑)。

 で、どちらも1つボタンなので、既にこのクリスマスリボンの留め具を2つ持っていることから、アレがこうなってソレがあーなってと頭の中で既にイメージが出来上がっている(笑)。

 その行きつけテーラーはグループの方針として撤退してしまったんだが、私にとっては最高の相棒だった。約12年間。

 私のデザイン(特に袖口とズボンの裾)がメンズテーラーの工房では縫製できないことがほとんどなので(この数年であたったデパート内テーラーではゼロ)、当時紳士・婦人の2つの工房を行ったり来たりしながら私のスーツが完成していた。

 カクテルグラス並のシルエット(いわゆる究極のY体)にする時は、最初から婦人の工房に持ち込まれることもあった。

 そういうことができるテーラーを探して何年も経ったが未だ見つかっていない。

 で、最近ひょんなことから、とある海外ハイブランドで活躍するテーラーと出会い、1着目が出来上がってきたので、近々それについても書いてみたい。