製造時の消費エネルギーを相殺するためには、EVを約7万7000km走行させる必要があると推定されている。
著名なEVアナリストのアウケ・フックストラは、製造効率から利用可能なグリーンエネルギーの組み合わせまですべてを計算し、約2万6000km近いと推定する。
ということから、今現在EV車を推進している人達は、相殺される(2.6〜7.7万キロ走る)までは一時的にCO2排出量の増加に加担していることになる。
だから私はグレタ・トゥンベリのようなタイプはいまいちピンと来ない。
時には正しいことを言っていたとしても、本当に熟慮した結果なんだろうかと疑問に思う。加えて何の躊躇いもなく未成年の発信に賛同する大人達のその思考力は大丈夫なのかなと不安になることもある。
ちなみに私は3万キロまで車に乗ったことがないので、こういうタイプはむしろガソリン車の方がCO2を排出しないことになる。
言うまでもなく「街の空気を綺麗にしよう」という意味ならEV車の方が良い。自分が住む街の空気さえ綺麗になれば良く、工場のある地域のことは考えない場合。
CO2の多くはバッテリー製造時に発生している。フォルクスワーゲンの報告によると、EV製造時に排出されるCO2の約40%がここで発生していることが示唆されている。これは、鉄鋼(18%)、アルミニウム(6%)、電気モーター(5%)の製造から発生する量の2倍以上だ。
全体を俯瞰すると、アップルの2024年参入というスケジュールが最も妥当なタイミング。iPhone用のバッテリーを設計しているので、合理的な水準(解決できるだろう頃合いを)良く分かっているんじゃないだろうか。
というわけで、これからの環境派はテクノロジーにも強くないとダメ。根拠に欠けるから。それに追随するあまり頭の良くない大人達を惑わせてしまうのも問題(影響を受ける方が問題?)。
意識が高いだけじゃダメで、複雑な構造の社会を紐解く賢さが問われる時代。
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