「【独自】火災保険料に水害リスク反映、都道府県ごと改め「地域別」保険料へ…23年度にも : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン」

 ハザードマップが資産価値に直結する時代になりつつある。

 それが意味するところは、そもそも自然災害の全てが揃っている日本全体がリスクが高く、他国と比べてランニングコスト(保険料や賠償準備金など)が高く付くということであり、環境的コストパフォーマンスの悪さすなわち潜在的な生産性の低さが目立つようになるということ。

 要はヒトの努力では削減できない不可抗力的コストが乗っかってくるので、他国と比べて労働生産性が低くなりがちで、物理的な製造ビジネスでは不利(賃金高・円高傾向も含めて)なので、できるだけ早く無形ビジネス(ソフトウェアやITサービスなど)に転換すべきことを指し示している。

 初めから災害リスクの低いエリアの物件を買えば良いと考えても、今後そういった希少価値の高いエリアの物件は値上がりするだろうことから、最終的にはどこを買っても高く付くことになる。

 興味深いのは賃貸物件。単純に考えるとリスクの高いエリアは安くなりそうだが、保険料が高くなればそれが賃料に転嫁されるので、リスクが高いのに賃料も高いという矛盾が生じる可能性がある。すると高い賃料を払うくらいならリスクの低いエリアに高い賃料を支払った方がマシという人が増えると考えられるが、リスクの低いエリアの物件は取得価格自体が上がるので、賃料は更に高くなる。

というわけで保険料が上がると全体的に物価も上がる。