男性が自分のために高級ブランドブティックへ。

 更に前稿に続き、男性が女性にお金をかけなくなった(と思われる)話。

 10年ちょっと前までは、お金は持っていてもファッションにはあまり興味のないダサい男性が、綺麗な女性を連れてブランドブティックで買い物しているというシーンをよく見かけた。愛人だろうか。

 それに対し最近は、高級ブランドブティックに男性が男性の友達を連れて自分のものを買いに来ているシーンを見る方が多い。

 先日、どう見てもサラリーマンではないなという風貌の田舎アクセントの男性達が、銀座のヴィトンブティックでそなりの数買い物していた。最後は「通るかなー」「無理でしょー」と言いながら「衣装代」として領収をもらっていていたので自営業だろう。

 10年前までは見かけなかったシーン。

 離婚率が高まり、かつ見かけ上の男女平等意識が高まると、「男が女を囲う(または扶養する)時代じゃない」という意識ばかりが先行し、男達が女性にお金をかけなくなる。

 もちろん昔のように男が自分の見栄=「イイオンナを連れてる」感を出したいがために女性にお金をかけていたことが良かったかどうかはわからない。

 が、この流れのままいけば、男女の賃金格差がある以上、男達ばかりがオシャレする時代になりかねない。見方を変えるならば、それが現在の相場観(トレンド)。

 実際その傾向は世界でも少しづつ強まっていて、「最近メンズの方がオシャレなものが増えて、メンズ製品を買うことがある」という女性が増えつつある。ベルルッティのソレにも通じる。

 相場は相場として理解しつつ、傾向としては私は好まない。