会員ステージを決定する基準として、これまでの年間購入額から生涯購入金額に変更するらしい。
他ではまだ見たことがなく、興味深い。
一昨年は沢山購入して最上位ステージになったが、去年はあまり購入しなかったという人もいるだろう。そこで一気に「平」ステージに格下げするのか考えると、確かにシビア過ぎる気もする。
かといってデパートの外商のように、昔は沢山買い物してくれてたのに最近めっきりというご無沙汰客にイチイチ呼び出されるのも生産性が低いという問題があり、合理的に考え前年1年分の購入金額で会員ステージを確定するのが主流。
※ただし「元旦から年末まで」と期間を固定せずに、直近1年(移動合計)で基準をクリアしたら即座にステージが更新されるようにした方が良い。お金に余裕がある人はその間に余所のステージを育てる(=本来得られたはずの利益が他に流れる)から。
が、何を持ってして「常連客」「ロイヤルカスタマー」「上得意」を判定するのかと追求するならば、商売の基本に立ち返ると例えば20年間愛用してきた人がたまたま1年購入がなかったから「平」ではないだろうというところに行き着く。
そこで「過去」をリセットする今主流の会員制度から生涯購入金額へとシフトしたのがサントリーウエルネス。
VIPステージには専用ダイヤルを設けるとある。
これは当然の流れ。いつも使っている人が「お試し」客と一緒に並ばなきゃいけない「番号札」順では常連客が離れていく。
ここでも平等と均等の考え方に対し思考の成熟度が問われるところ。
平等とは基本的人権レベルの話であり、自分で働いて稼いだお金をどれだけ使ったかまで切り揃えられるものではないので、100万円購入した客とお試しサンプルセット欲しさに来た客が同じ列に並ぶべきじゃない。
女性ならずっと愛用しているファンデーションやスキンケアを、プレゼントやサンプル欲しさに並んでる(今後商品を使い続けるかどうかもワカラナイ)客と一緒に順番は待ちたくないだろう。高いモノほど特に。買う物が決まっているのだからさっさと用事を済ませたい。お金に加えて時間まで消費したくない。
本来「おもてなし」とはそういうところにまで配慮・考慮する熟成したサービスの在り方だったはずだが、この数十年で徐々にただの自動販売機のようになってしまった。日本のサービスは。
「45才定年」を(正直に)口にして袋叩き(笑)にあったサントリーだが、こういったサービスを科学する方向性は歓迎する。
ちなみに私はこの1年で三越・伊勢丹での買い物が1,000万円を超えたので、隠れステージ(プレミアダイヤモンド)も含めこれ以上ないことから高島屋で買い物している(笑)。
今年から三越・伊勢丹のステージは元旦〜年末締めになったので、年後半すなわち年末商戦時に余所に移る客が増える可能性が高いということ。
ということから、ステージは基準達成次第すぐに更新し、上には上のステージを設けておかないと、「ココはクリアしたから次」という客の売上を失うことになる。
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