ウクライナのゼレンスキー大統領が、EU=ヨーロッパ連合に正式に加盟申請したことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は1日、メディアに対して「EUは軍事・政治的な連合体ではない。戦略的な安定性という点で、この問題は、異なる性質を持っている。このプロセスは、別のものとして検討されるべきだろう」と述べました。
残念ながらその通りというか、ロシアにとっては好都合なんじゃなかろうか。
ウクライナが現在の戦争に打ち勝つことが前提なら良いと思うが、もしウクライナがEUに緊急加盟し、その後にロシアの工作によって親露派政権が誕生した場合、トンネル貿易が可能になってしまう。
ウクライナはEU国として域内単一市場にアクセスできるようになる。しかし親露派政権になり「ロシアとウクライナは1つだ」という考えのもと、ロシア〜ウクライナ間が単一市場化してしまうと(国は別でも経済的国境がなくなった場合)、ロシアはウクライナを通じて間接的にEU市場にアクセスできるようになる。
ロシアから見たらプロキシーサーバーのようなもの。
要はドイツなどから関税ゼロでウクライナにモノが入り、ウクライナがロシアに販売するときも非課税にできるということ。経済制裁も機能しづらくなる。
ウクライナがNATOに入ることとEUに入ることとでは、プーチン大統領の反応は全く別のモノだろう。
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