日本人は「ちょうど良い」が苦手っぽい。

 日本人は「一か八か」という言葉通りオールオアナッシングな傾向がある。

 アマゾンの梱包が年々いい加減になってきて、ガラス瓶の割れやすいものを茶封筒で送ってきたり、重い瓶ものとサプリなどを一緒に固定せずに送ってきたり(カプセルやタブレットが割れる)、一方でキッチンタオルなど放り投げても壊れないものを、段ボールに緩衝材を詰めて送ってきたり、箱ものは必ずどこか潰れている状態で届き、人手不足で梱包のド素人を雇いっているのが伝わってくる。

 安月給スタッフをこき使って浮いたコストよりも、返品・返送料の方が高くついているんじゃないか。

 そこでヨドバシドットコムに乗換えようとしていたところだが、それはそれで問題がある。

 バカ丁寧過ぎて、中身を出すのが面倒くさい(笑)。

 前述のサプリの例のように、箱の中で重い物が動くと小型の同梱物を壊す可能性があるため、商品を固定するためにラップを用いているんだが(他の店でもよくある)、サランラップのようベッタリ貼り付くラップで8重巻きにして届いたときにはこう言っちゃなんだが強迫性障害かと思った。

 それも、輪ゴムを4本使って商品を台紙に固定し、水平方向にラップ8重巻きで固定し、更にビニール(カッターでもなかなか切れない)密封して垂直方向にも固定し、段ボールに分厚い紙の緩衝材を詰めて送られてきた。

 最近そのくらいの過剰梱包が増えている。

 国際輸送じゃあるまいし。

 ※ちなみに私は梱包も含め配送に関しても一度もクレームを言ったことはないので、これが標準かと思われる。

 梱包させたら知能がわかるというくらい、梱包は奥が深い。

 車内に閉じ込められ車の窓ガラスを割ろうと思ったら、拳でぶん殴るより靴下に重い物を詰めて投げつける方が良いというソレのように、広い面に加わる衝撃よりも1点に加わる衝撃の方が破壊力がある。考慮すべきことは梱包も同じ。

 輸送中箱の中で何がどう動きどのようにぶつかるとどれが壊れるかを瞬時に計算して梱包する必要がある。

 だから頭が悪いと優れた梱包はできない。

 かといって、バカ丁寧過ぎると時間当たりの梱包個数量が減り生産性が下がる。

 AI管理される時代なので、誰が梱包した分は破損・返品率が高い等のデータが出てペナルティがあるのか、過剰梱包が意味の無い(生産性が低く高コストな)方向に向かってる。

 と書いて下書きフォルダで2ヶ月くらい眠っていたんだが、最近は過剰梱包にクレームが出たのか、瓶ものの医薬品を緩衝材ゼロ(プチプチもなし)で茶封筒に入れて送ってきた。中を見ると商品のフタがちぎれて開いていた。横から圧がかかると切り取り線のところからフタがちぎれる構造のもの。

 このオールオアナッシングの傾向、何とかならないのか。バランスよくハイブリッドな思考はできないのか。

と、日本人を見ていてよく思う。昔から。