少し前、新しい美容室2回目の時に、座ってすぐ「ご用意しておきました」と雑誌LEONが出された。ちょっと得意気に(笑)。担当美容師は20代日本人女性。
イチバン読まない(好まない)雑誌なんだが(笑)。というよりまだ生き残っていたのかこの雑誌は。
で、美容室を変えた(笑)。
1回目の時にファッションの話はしてない。「おしゃれですねー」と話しを振られたが流してコロナウイルスの話をしていた(笑)。この女性にとっては「おしゃれですねー」からLEONが結びついたんだろう。20代女性がLEONを思い浮かべたことにも驚くが(笑)。
日本の女性は男性ファッションの区別が付かない人が多い気がする。特にスーツ(生地じゃなくて形)。遊び心重視のイタリア系スーツと、ブリティッシュスタイルのクラシックなエレガントスーツの違いがワカラナイ人も結構な数いる(その方が多い)。
タキシードやダークスーツを見るとホストやバーテンダーだと思う人とか(私は間違えられたことはナイが(笑))、燕尾服を見たら指揮者だと思う人とか(何度か間違えられたことがある(笑))。
ベンツを見たらヤクザだという田舎のソレと同じで、1つは接触源がテレビしかないという刺激や記憶の単調さもある。ヨーロッパならお祝いや畏まった席で当たり前に着用するので、女性達が正装と流行のファッションの区別がつかないということはない(だから欧州女性の方が相性がイイ)。日本人向けに例えるなら、着物を着ている人は皆芸者ですかと同じ。
「センス」と言うと人の感覚や感性として軽く流されがちだが、「形状の差異がワカラナイ」となると、人の表情の変化がワカラナイ(=感情の表出が読めない)とか、靴の左右が判別できないとか、図形や物体の対称や合同がワカラナイとか、黄金比の何が美しいのかワカラナイというのと同じで、空間認識能力(Cambridge Brain SciencesのPOLYGONSなど)の領域。
決まってソコがイマイチな人とはその後の会話も弾まない。会話の距離感や間合いが1つ1つズレるカンジ。
参考リンク:MCTに よって評価される空間認識力と一般知能との関係
上記リンク先のPDFには、MCT(切断面実形視テスト)とAPM(漸進行列)テストの間に比較的高い相関(相関係数0.5)が見られ、「図から立体のイメージを生成する能力は、 一般知能ないし帰納的推論能力と高い相関関係があることが示された」とある。
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話は逸れるが、実験(2000年)は東京大学教養学部理科一類の学生80、明星大学理工学部一学年の学生88名とあり、この当たりの実験から「東大生の平均IQ 120」説が生まれたのかもしれない。
「被験者はいずれもほとんど男子学生であった」という点が残念。「賢い男性の特性」は人口の半分の例にしかならないから。こういった偏りが日本における高い知能=発達障害(男性の方が多いから)という認識に結びついている可能性がある。
*/
で、センスと認知(または知覚)能力は別もので、センスは知覚から認知が統合された後の能力。より総合的なもの。だから「センスがないから知覚能力が低い」ことにはならないが、形状の違いがワカラナイとなると知覚能力が疑われる。結果的にセンスに影響する。
※拘りの範囲または深度として捉える人もいるだろう。しかし拘りとは知覚しているからこそであり、例えば数学が得意な人がπを「3」で計算しないのと同じ。後の誤差の大きさが解るから。脳の閾値が低い(アンテナ感度が高い)と細かな違いも感知するため、簡単には四捨五入できなくなる。
ビル・ゲイツが「スティーブ(・ジョブズ)のセンスが手に入るならいくら払ってもいい」と話しているインタビューを見たことがある。センス=統合された高次の能力は単体のソレの差よりも大きく表出する。すなわち全体とは部分の総和以上の何か(=ホーリズム)だと言える。
話は戻って、一般女性なら喋ることもないので気にもしないんだが、仮にもファッションやビューティーという世界にいるならと期待してしまう。髪型の仕上がりや全体のバランスは上手く捉えているだろうか。
その結果LEONが出てきた(笑)。英語圏の女性なら胸に手をあて「アイムソーリー・・・」と優しく寄り添われるシーン(笑)。
以下は、これらがちょっとした誤差として四捨五入できる域にない(笑)ことを解りやすくした具体例。
私は昔から自分のファッションは自分でデザインするので何も参考にしないし流行の影響を受けない。テーラーは縫うだけ。常時スーツ。
ネクタイなしでディナーは食べないどころか、真夏に3ピース+ネクタイで涼しい顔して歩くのが得意(笑)なものだから、知人の旧ソ連勢からは「CIA来た」(*A)とハグされたり(笑)。
(*A)最近は「NSA来た」率が高まっている(笑)。NSAの方がシギント専門で内勤だからか。
もうこれだけでLEON系じゃないのがワカルだろう。
雑誌を見るとすれば女性誌のみ。ちなみにVOGUEは15年ほど定期購読している。男性が男性誌を見ながら「女性を“落とせる”レストラン・バー特集」に眼が行くとすれば、私はVOGUEを手に取り最初に開くページは毎月スーザン・ミラーの占いのコーナー(笑)という違いがある。
センスではなく“スタイル”の話をすると、LEONと言えば「ちょい不良オヤジ」で、私の対極系。大抵日焼けした頭の悪そうな(かつテクノロジーに疎そうな)顔の男(笑)がそういうファッションをしている。ジムで鍛えている自分に酔ってそうな。
私はクラシックでエレガントなスタイルが好き。未だにスリーピースに懐中時計というザ・英国クラシック。かといってただ古めかしいのは好きじゃないので、アクセントにフレンチを散りばめる。柄物はワイルドなものは好まず女性的かつ繊細なデザインの方が好き。
ラップかバッハかくらいの違いがある(笑)。私は12才の時からバッハ。
バーで言えば、「ラフな服装に日焼けした肌でウイスキー」と「スリーピース+ネクタイにブランデー」という違い。しかしこの例えも日本の女性にはピンと来ないらしい。言うまでもなく私は後者。
エリアで言うなら六本木〜麻布派と銀座〜日本橋派のような違い。私はもちろんクラシックな銀座〜日本橋派で、ミーハーが好きじゃないのでポンギ周辺には寄りつかない。
クラシックと言ってもアンティークなどには興味がなくデジタル派(そもそもプログラマーだし(笑))で、LEON系の男性が「隠れ家バー」といったキーワードに惹かれやすいのに対し、私は地下の狭いバーは好まず、高層階の天井の高い開かれた空間が好き。
ホテルで言えばグランドハイアット派かマンダリンオリエンタル派かで言えば迷わず後者で、ノリノリなところよりも知的でモダンかつシックな方がイイ。
という具合に、全てにおいて反対側にいる。四捨五入で1つにできる違いじゃない(笑)。
これが脳内で団子になっているのだとすれば、「シャンパン(仏)が好きです」「イタリアンって美味しいですよねー」となったり、「オリーブオイル(伊)に拘ります」「やっぱりフレンチがイチバンですよねー」みたいな会話になる。
「やっぱり欧米の方とヨーロッパの方とでは違いますよね」とか(笑)。
最終的には「教養も知性の一部だ」は真であり、「知性には育ちが出る」も真だと言える。
というわけで私は頭もセンスも育ちも良い女性が好きなので、LEONを出すタイプの女性と1時間喋っているとずっとノイズの中にいるのと同じくらいの負担がかかるから、なかなか定住美容室が見つからない(笑)。
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