ブログを更新した。

 公開時、誤ってファン限定公開をクリックしてしまい(笑)、修正した。

 主に、思考の表出(出力)とは中枢から外側に向かう遠心性神経によってもたらされ、一方知覚(入力)は末梢から中枢へ向かう求心性神経によるものなので、いつかは神経系についてもまとめた方がいいかもしれないと4年くらい思っている(笑)。

 人工知能と言えばニューラルネットワーク、ニューラルネットワークと言えば出力結果を逆伝播によって補正するバックプロパゲーションが特筆すべき点だが、人間の神経は基本的に一方通行なので逆伝播しない。その代わりに他者の表情や言葉、空気などを読み取りそれがフィードバック(評価、刺激)となって補正を行う。再試行(補正思考)。

 そうやって「今はこの話をすべきではない」などの微妙かつ絶妙な感覚を学習し社会性を身につけていく。

 すなわちオペラント条件付けによる強化学習。

 直接的な報酬や罰を与えなくても、相手が喜んだり褒められたらもう一度やってみる。また褒められたら積極的にソレを行うようになる。一方誰かが嫌悪感を示せば消極的になり、何度も叱られたりすればもうソレを行わなくなる。

 褒めて育てるのも厳しくしつけるのも強化学習としての効果はあるが、そこで認知が歪んでしまうと「ダニング=クルーガー効果の塊かつナルシスト」を生み出したり、極度に自信がなさす過ぎるインポスター症候群を生み出したりする。

 AIも同じように学習していく。オペラント条件付けによる学習は教師あり学習とも呼ばれ、「いいよいいよその調子」とか「それはダメ!」と答えをフィードバックする(教える)。当然に教師の思想や考え方によって“与える資料”の偏りを引き起こすため、学習の方向性に影響を受ける。

参考リンク:Microsoftの人工知能は、なぜ虐殺や差別を「支持」するようになったのか……

 ヒトも同じで、親が一日中そんなことを言っていれば子供の思考・思想に影響を与える。

 よって多様性・社会性は重要だと言える。

 教師なし学習もありこれは完全に自己学習。将棋、囲碁AIは自己対決を繰り返し学習している。

 前述の通り、人間が与える資料は偏っていて、例えば将棋や囲碁では「プロが打つ手」とは全体の中僅かな選択肢でしかなかったように、ヒトが「これが最善」と考えてきた手とは唯一の選択肢でもなければ、最高の答えではないことが多々ある。

 AIはヒトの構造や知能に近づくことを目標としていて、ニューラルネットワークはヒトのシナプス結合を再現しようとしている。

 視覚領域ではレントゲンの異常検出や顔認識など一部の分野ではヒトの能力を既に超えている。聴覚領域では音楽を聴かせて楽曲を検索するサービスや、周波数(音程を含む)の認識精度などにおいてヒトの能力を既に超えている。

 ヒトの五感のうち、嗅覚についてはまだ研究が遅れている。2004年のノーベル賞までそもそも人間の嗅覚のメカニズムが解明されていなかったこともあり、現役のAI開発者達がネイティブじゃないという点も影響しているだろう。

参考リンク:嗅覚の解明にノーベル医学生理学賞 | WIRED.jp

 味覚は嗅覚からの情報が8割近くを占めていることが解り、「ヒトの知能」のうち嗅覚が担っている領域に多くの“答え”が眠っていると考えられる。

 恐らくは感覚の統合。すなわちセンス。そして全体性に関わるところだろう。

チャーリーの知能の三角理論。嗅覚ベースの本能性知能の提案。