「女性が殺到「ヌン活」なぜこんなにも人気なのか | 外食 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース」

 前稿に続き、男女の所得格差について。

 私の視点は記事とはまるで違う。

 「ヌン活」の前は、女性達が「自分へのご褒美」としてホテルレストランでランチをとるなどして楽しんでいた。2010年頃。

 その前(リーマンショック直前頃まで)は「1日セレブ体験」的なキャッチで、女性同士でヘリや船、リムジンでのクルージングを楽しんだり、思いっきりドレスアップして高級レストランでディナーを楽しむなどしていた。

 更にその前は、由緒あるレストランでテーブルマナー講座やワインセミナーなどを受け、ドレスコードも含め教養レベルを高めていた。いわゆるスチュワーデス全盛期頃。JALカードのオススメ定番でもあった。

 すなわち「体験」に価値を見いだしていた時代。

 背伸びしてでもそういう世界を見て感じることで、自分を高めようとしていた時代。

 が、賃金は横ばいで、物価だけが高くなり、気がつけば食事代も2倍以上になっている。食材費が高騰しているのだから当然。

 10年前、それなりのレストランで15,000円出せば、まーまーのディナー体験ができた。それが今じゃ25,000円以上出さないと、それらしい味もサービスも得られない。ワイン代は含まない。

 15年前、ファイブスターホテルのランチは3,000円〜5,000円出せば必要以上のボリュームが提供されていたが、今では10,000円以上を要する。まともに会食しようと思ったら、ランチでも20,000円〜。

 賃金が横ばいのまま、かつ男女格差もそんなに縮まらないまま、この調子で物価が上がり、iPhoneで10万円以上という時代に、女性がランチやブランチ、ディナーを自腹で楽しめるはずがない。

 だからアフタヌーンティ。

 昔のランチと同じかそれよりちょっと高い額でアフタヌーンティ。

 「アフタヌーンティが流行っている」んじゃなくて、ランチからアフタヌーンティに選択肢が狭められた状態。

 だから男女の所得格差がある限り、折半(割り勘)じゃない。

 それを拒否するなら累進課税も拒否しなさいというのが私の考え。

 「富の再分配」の根本を理解しない限り、真の平等はなし得ない。