白ワインを飲み終わり「お次は何にされますか?」と聞かれたので、ロゼワインを注文したところ、「赤ワインでしょうか。白ワインでしょうか」と聞いてきたので、もう一度「ロゼ」「その中間です」と答えたところ、「すみません、詳しくないので」とあまりにも純朴で素敵な笑顔の20代女性スタッフに何も言えなかった私(笑)。
そして戻ってきたかと思えば「ロゼシャンパンでしたらございます」と言うので「シャンパン→白ワインと飲んでまたシャンパンには戻らず、ロゼワインをと思ったのですが」と答えたら「すみません、詳しくないので」と満面の笑みが返ってきた(笑)。
あまりにも可愛い笑顔の特権か、私は何も言えず(笑)。ヤローならぶん殴りたいくらいだが(笑)。
次に、一緒に食事した相手が注文した杏子酒ロックを「こちらが杏子酒のロックになります」と持ってきた。しかし形状はワイングラスで氷も入ってないので、これからロックになる気配もなく(笑)、テーブルに置く前に「それはどう見てもロックではありません。色から見ても多分白ワインでしょう」と言ったところ驚いた顔で戻っていった。
さすがにマズイと思ったのか、そこからサービスがマネージャーっぽい人に代わった(笑)。どうやらワカル客にしかちゃんとサービスしないっぽい(笑)。
そして冒頭で海老が出てきた(笑)。私は海老が好きじゃないので、予約の段階で必ずその旨書く。予約確認メールを確認したところちゃんと書いているし(証拠を残すために電話予約はしない)、マネージャーみたいな人が出てきて「確かに承っておりました」とのことだったので、うっかりか伝達ミスか。アレルギーの人は同伴者に救急車を呼んでもらう準備をした上で食事に行った方がいい。
冗談抜きに、近々レストランで事故・死人が出るんじゃないか。
また別の日に、ある都内の外資5スターホテルのロビーバーラウンジでニコラシカ(ブランデーにレモンのスライスでフタをして砂糖を乗せる)を注文したところ、中身がテキーラで出てきたので(笑)、「ニコラシカを注文したんですけど、このお酒は?」と運んできた男性スタッフに質問したら「テキーラです」とドヤ顔で返されたので、「ちゃんとわかる人に確認した方がいいですよ」と伝えると腑に落ちない顔で何も言わずに立ち去ったかと思えば何やらバーテンダーとずっと話していた。そして困り果てた顔のマネージャーが出てきた。
バーテンダーもニコラシカはテキーラだと思い込んでいたらしい(笑)。
ロシア語で「ニコライちゃん」であり、ウォッカと間違えるならまだしも、何をどう勘違いしてもテキーラにはならない(笑)。
さすがにマネージャーもショックだったらしく、身体もよじれながら(笑)大きなため息をつきつつ深々と何度も頭を下げるので、もうこの業界は諦めて早めに転職した方がいいですよとすすめた。
私も昔からちゃんとしたリーダーの居ない飲み会はあまりすすめない派だったが、気付けば世間では「それって仕事ですか」「残業代出るんですか」という時代になり、接待交際費も削られて中年の男達が細っていき食事に連れていってくれる“先輩”もいなくなり、更には賃金格差を残したまま男女平等・対等を盾に男は女性におごらなくなり、何も知らない、経験していない若者が増えた。
社会が教えない場合、家で学ぶしかない。
しかしソコの問題は、サービス業や単純労働従事者の背景として、多くの場合親の社会的地位と所得の低さがあり、面倒を見て育ててくれる“先輩”が居なくなったことで、ソレがそのまま社会に出て表出するようになった。
要は誰も注意もしなければ(先日書いた「内訳」とか)世話も焼いてくれないので、生活・文化水準の低い家で育つと、社会人になってからソレがそのままハンデになり、追いつけないまま終わるという何とも残酷な時代になりつつある。そして誰も指摘しないので、本人は何が問題なのか(なぜ出世しないのか)ワカラナイまま。
実際に、あずけた上着とコートを帰り際に着せてくれる際に、コートの上にジャケット(上着)を着せる順番で出す若い女性が非常に多い。少なくともスーツを着る地位の父親ではなさそう。ハンコも同じ。
何でもリモート化が進むと、これが更に加速する。
15年くらい前だったか、ドラマのワンシーンで「カマーバンドのしめ方も知らずに育ったのか。大変だっただろう」とオックスブリッジ出のエリートが庶民出の同僚に言うシーンが印象的だったとオフクロから聞いたときに「確かに」と頷いた記憶がある。
今じゃコートの上にジャケット。
日本のサービス業は終わりが近づいている。と感じ始めて10年経った。
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