ある高級時計店で「お忙しい中わざわざお越しいただきまして」と言われたので「いえー、ヒマですし。また来ますね」と返したところ、「またまたー、そんなにご謙遜なさってぇ」と言われて「えっ?」となった。しかも話を遮るように(笑)。
「ヒマ」は謙遜なのか(笑)。
仕事(職)がなくてヒマかもしれないじゃないか(笑)。それだったら高級時計店には来ないだろうという前提ならば、既に富を築いて引退済みかもしれないじゃないか。
「貧乏ヒマなし」からすれば、「裕福ヒマあり」ということになりそうだが、「ヒマ」が謙遜ということは、1日中誰よりも働いているからこそお金を持っているという前提なのか。そう思いたい、そうあるべきだといういわゆる公正世界信念によるものか。
サラリーマンとの会話はたまに深いキャズムを感じる(笑)。
世代的なギャップも感じる。私より15年くらい年上の女性スタッフだったんだが、昔のお金持ちの「世界中を飛び回っていて忙しい」という印象が強いんだろう。インターネットがなかった時代はそうかもしれないが、今じゃYouTuberのように自宅で誰とも対面取引せずに何億稼ぐ人もいる。
固定観念は捨てないと、そのうち世間話さえ困難な中年になる。自分の生活水準とは全く異なる客層を相手にしている接客業は特に気をつけた方がイイ。それがそのまま売上減につながるから。
手遅れかも知れないが。長く続いた前任者からその人に変わって以来、店頭で客を見たことがない(笑)。
嗜好品・贅沢品とはなくてもいいものなので、「あっ、このヒトから買いたくないな」と思った瞬間に購買意欲が激減する。
ということを長く生きて学んでいるはずなんだが、そうじゃない中年が多い。
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