「辛坊治郎氏 少子化対策に持論 N分N乗方式が効果的「子供を持とうというモチベーションが上がる」― スポニチ Sponichi Annex 芸能」

 フランスは何才になっても恋をしたい愛の国なので、恋愛の結果としてN分N乗方式が効果的に機能するが、愛よりお金というパパ活社会の日本で同じように上手く行くかというと私はそうは思わない。

 男性と一緒になりたいという気持ちよりも、1人の方が気楽だけどお金は欲しいという女性が多い場合、「世帯」という概念自体ハードルが高い。

 まず男女賃金格差が大きいため、ケチな男と一緒になったばかりに、表向きの男女平等を盾に「税金も割り勘」という話になると所得の低い女性が損をする。

 結局は女性が所得の高い男性の節税の道具として扱われるようになる。

 そして「少子化対策」かつ子供を産めば世帯割の分母が増えるという前提なので、女性は運も寸も無く生んで当たり前感の中で結婚生活をおくることになる。

 高い税率だった高所得男性は浮いたお金を再びパパ活女性に分配するので、女性側から見ると節税の道具として「世帯」という束縛を受けるくらいなら、1人でパパ活という選択をする人が増える。

 女性が恋愛や結婚に積極的だった90年代くらいまでに採用すれば上手く行ったかもしれない税制だが、今はそもそも男と暮らすことに興味がない女性が多く、導入するには手遅れ感がある。

 一時的な効果としては、既に結婚しているが経済不安により子供を持たない人達の一部が背中を押される程度だろう。

 これまで何度も書いているが、経済不安のある世帯に無理して子供を産ませると、将来的に経済支援の必要な人口を増やす確率が高まるため、日本が今検討すべき方向性は、社会で活躍する優秀な女性達が子供を産みたくなる仕組み。