メインで使っているクレジットカードが6枚あり、デパートだけでも年間2,500万円ほど決済しているので、分散しつつ残りの限度額(利用可能額)を見ながら計画的に使わないと、バーキンのような100万円を超える買い物がサクッとできなくなってしまう。
もちろんエルメスやシャネル、ヴィトンのようにデパートポイントが付かないブランドはデビットカードで切れば済むことなんだが、松屋のように松屋カードで決済しないと年間購入額に合算されないデパートもあり、そこを気にするか否かも関係する。
で、いくつかまとまった買い物をするかもしれないデパートのカード会社に一時的な限度額の増枠を電話申請した。
必ず聞かれるのが用途と時期なんだが、そのデパートにエルメスも入っていたので「エルメスとか・・・」と言いかけた瞬間「エルメスですと一時的な限度額の増枠の対象外となっておりまして」と遮られた。
実際はエルメスと決まっていたわけではなかったので、しまった余計なことを言ってしまったと思ったんだが、結局「一時的」ではなく「継続的」な増枠申請をすすめられその審査は通った。
では、エルメスは一時的な増枠は対象外であるにも関わらず、「エルメスで」と言ったカード会員に継続的な増枠をすすめその審査が通るとはどういうことが考えられるだろうか。
すなわち、カード会社としてはエルメス自体での買い物は嫌がらないが、一時的な支払い能力ではなく継続的な支払い能力(≒年収や資産)での審査を行うということなので、カード会社が警戒しているのは、
エルメス中毒:カード破産組。
転売:いわゆる事業性決済。引き落とし日までに売れないと払えないカツカツ組。
などが考えられる。
どちらも自分の所得を顧みず、目の前にあるバーキンなどを買わずには居られない人達。衝動が抑えきれない顧客はカード会社にとって貸倒(未回収)のリスクが高い。
特に一時的な増枠分は分割払いができないので、衝動的に高額決済したはいいものの、引き落とし日までにお金を用意できない可能性も高まる。
ということだろうと推察。
カード会社は大口加盟店であるエルメスと定期的な話し合いの場を設けているだろうことから、カード払いのエルメス顧客の貸倒率が高い場合、決済手数料を上げる必要がある旨もエルメスに伝わっていると思われる。
※カード会社の手数料率は保険料と同じで、正常決済で得られる手数料の利益(約3-5%)と、貸倒で失われる利益(加盟店には全額支払われるので代金の100%が貸倒となる)が発生する確率から最終的に相場(平均)利益が得られる手数料率を決めるので、支払日に引き落とせないリスクの高い顧客が多い加盟店の手数料は上げざるを得ない。スポーツカーに乗る人は走り屋が多く、統計的に事故率が高いため当該車種は保険料も高いという構造と同じ。
当然にエルメスは衝動買い顧客を警戒せざるを得なくなる。
カードを使うだけ使って支払えない客であってもエルメスには全額入るので、売上だけを追うなら相手が誰であっても売りつけた方が儲かるが、カードの決済手数料自体が上がってしまうと、全体で見ればコスト増となってしまうので、だったら衝動買い客を避けようという経営判断が下される。
もちろんカード会社にとってエルメスは最重要顧客の1社であることは疑いようもなく、切り捨てるようなことはしないにしても、既に一時的な増枠の対象外としているカード会社が存在するという時点で、エルメス客に何が起きているのかが見てとれる。
ということから、エルメスの売る・売らないの決定は、転売防止と支払い能力の判定によるところが大きいという見立てを維持。
同じ「売る」でもピコタンとバーキンでは値段が違い、そこに必要とされる所得もまるで違うため、いわゆる“実績”を積んだからバーキンが出てくるかというと違うだろうという見解。
例えば毎月平均で25万円づつ買い物を続け年間300万円の購入実績がある顧客であっても、1回で150万円を支払えるかというとまた別次元の話なので、エブリン、ガーデンパーティー、ピコタンと“順調”に推移しているかのように思えても、その延長線上にバーキンが出てくるとは限らない。
そんな気がしている。
私はいよいよ買う物がなく、最近はエルメスに行く機会が減っていて進展がナイ。夏になるともっと買う物がなくなるので、古い食器類を全部入れ替えようかなとか検討しつつ、シャネルが熱い。
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