確かに経営脳はマルチタスクなので分散されてしまう。気が散ると言うよりは配分の問題。
私も何かと特技があるんだが、それだけに集中すれば超人級のスコアが出せる。が、経営脳のままだと気に留めておかなきゃいけないことが多く、意識が配分されてしまい全部が10%づつのような状態になって、「器用なマルチ」程度で日々をこなすことになる。
手を抜いているわけじゃなく、時間と健康とのバランス。この層の最適解のような。
朝倉選手も誰よりも儲かってるということは合計すれば100を超え、「全体とは部分の総和以上の何かである」(ホーリズム)と化しているんだろうが、1つの種目でイチバンになれるような脳の使い方をしてないだろうことは言うまでもなく。
興行側でイイんじゃないかと個人的には思うも、本人の信念や精神的な落とし所は他者から見えない領域。
以前、朝倉選手の「アドバイス」を読んで共感した記憶がある。
「俺らも最初は気になったけど、そのうち気にならなくなるから。でも、それって病気だから。心が傷つかないために感覚が麻痺してしまっている。アンチが作り出した化け物になっているだけだから」と朝倉は変貌しない方が、むしろピュアでいいとも言ってかばった。
その通りであり、ヒトにはこれ以上自分が傷つかないようにするブレーカー機能が備わっていて、入力感度を下げていくのもその1つ。もちろんそうならない方が良い。
このアドバイスから根は優しく繊細なんだろうなと思いつつ、それが格闘技の世界でナンバーワンを獲るために有効に働くかというとまた別の話。
利己的なくらいじゃないとなかなかイチバンにはなれない世の中なので、周囲にいろいろと気遣っているうちに自分のことが疎かになっていたりするんじゃないか。
と自分自身の20-30代の頃を振り返り「何であんなにブレーキを踏みながらだったのかな」と思いつつ。
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