「「ルイ・ヴィトンの有無」が勝ち組都市を見分けるヒントになる…閉店店舗の共通点と「増えてるエリア」の実名 海外の富裕層が「投資の判断材料」にしている | PRESIDENT 」

海外の富裕層や投資家は、ルイ・ヴィトンの店舗がどの都市のどの立地にあるのかを、日本での不動産投資や事業投資における判断材料にしていることがある。

 実際そうなのかなと思う。ビッグマック指数みたいな1つの指標として。

 ブランドが好きじゃない人にとっては何だそれという話だが、ヴィトンがあるから良い・悪いということではなく、ヴィトンが出店したがる立地に一定の意味があるという観点。

 事業が大きくなったら全国津々浦々皆に均等に行き渡るようにと考える日本企業と違って、海外ハイブランドはとことん立地と収益性に拘る。

 新宿伊勢丹は上位5%客に集中した方がもっと儲かるんじゃないかという視点と同じで、他を捨てて1つを取りに行く(例えば東京・大阪に集中し他は全部撤退するとか)ということも非常にしばしばある。エルメスも地方店を畳んでいっているのもそういった動き。

 ヴィトングループともなると、その辺の不動産会社よりもリサーチ能力が高く、何よりも情報収集と実際に土地を手に入れるために必要な資金を持っている。

 資金の有無は重要で、要はどんなにいい立地があっても「これ以上はお金を出せないから出店していないだけ」(=妥協したエリアに出店する)という事情付きの企業と違って、良い土地はいくら払ってでも手に入れる(必ず元が取れる収益構造だから)ヴィトンが何を欲しがっているかを見ることで、客観的な価値が判断できる。

 言うまでもなく住宅地には出店しないので、ヴィトンの対象客を照らし合わせることで、何が推し量れるのかはその人の推論能力次第。