これだけエルメスに足を運んでいながら、どの店舗に行っても私にスーツのオーダーを全くすすめてこないなと思っていたら、何とパターンオーダーレベルのものしかないらしい。
確かにそれですすめてきたら炎上レベル(笑)。客が着ている物を見てワカラナイということになるから。むしろ安心した。
私は20代から生粋のフルオーダースーツ男。
パターンオーダーとは既製服をベースにサイズ調整するもの。基本的にコピー機の拡大・縮小レベルの調整と切る(カット)くらいしかできない。上半身と下半身でサイズが異なる人とかにはひとまずの選択肢になり得る。
その上にイージーオーダーがあり、型紙ベースなのそこそこ調整でき体型にフィットさせられる。フルオーダーでスーツを仕立てることに慣れてる人が普段着用にコスト削減に使うのは良い。
そして頂上にあるのがフルオーダー。自分のために型紙を描き起こすので完全に体型にフィット。※生地から織るわけではないので「オートクチュール」とは言わない。
デパート内のテーラーだと、一般的な生地で2ピース(上着+ズボン)の場合、パターンオーダーなら10万円〜、イージーオーダーなら15万円〜、フルオーダーなら50万円〜くらい。
私はこの20年昼・夜兼用スーツの場合ドーメルのアマデウスシリーズを使うことが多く、最近の相場では3ピースのフルオーダーで80万円〜、夜用セレブレーションだと100万円前後。
だったらハイブランドのスーツを買った方がいいという人も多いと思うが、既製服はどこまでも既製服なので、フランスワインのラベル飲みと同じで、「どこどこのブランドのスーツを着てる」が重要な人には良いが、見る人が見れば「ブランド代にお金を払える人」の域を出ない。
婦人物のように、色や柄が「さすがハイブランド」と言わせる生地が選べるなら話は別。しかしメンズスーツのように基本は単色で仕立てと素材勝負(しかも生地屋の)となると、フルオーダーの方がはるかに良い。
エルメスで買う物がなくなったらスーツでも作ろうかと思っていたが、これで完全に除外された。
最近巡り会ったテーラーで、過去最高傑作となるであろうスーツがそろそろ上がってくるので、近々それについて書いてみたい。
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