「ラファエル、男性に年収1億円求める女性インフルエンサーに不快感「その性格じゃ…」 - 芸能 : 日刊スポーツ」

 軽く読み流すとバカバカしいの一言で終わりそうだが、よく読むと、

1人の女性が、『私は年収1億くらいのお金持ちじゃ無いと無理!最低でも2,000万円』とかほざいてて」

とあり、「最低でも2,000万円」は1億円からそこまで下げるかというラインで、理想と現実をわきまえた何気に堅実な女性なんじゃないかという印象がある。

 本人の年収がどのくらいかワカラナイが、仮に相手の男性の収入だけで考えた場合、東京都心5区で切り詰めずに生活できる最低ラインを理解してるっぽい。

 年収2,000万円の手取りは約1,300万円、月108万円。

 築3年くらいの新しめのマンションで、2人で暮らす上で最低でも60平米以上の部屋を借りると家賃35万円〜。分譲マンションの賃貸物件だと40万円〜、ちょっとでも眺望を求めたら45万円〜。水道光熱費を入れて50万円〜。

 残りの58万円で生活しようとすると、食費を削ってブランドの服を買う東京あるあるの見た目綺麗、生活水準は割と低めという状態。

 日常的にタクシーを乗り回すほど余裕はなく、下手すると電車移動で「六本木のリッツカールトン」系

 高級店でのディナーは躊躇い、最近はランチも同じ料金というところが増えてきているので、消去法的にオシャレの見せ場はホテルのアフタヌーンティー一択という、これも東京あるあるどころか教科書並みに定着している。

 そこに本人の稼ぎを足して2人で暮らすというのなら、ようやく「裕福」っぽい生活が見えてくる。

 ただし、いずれ子供を私立大学にというプランになると裕福を謳歌する生活はできなくなる。

 だったらそんなど真ん中に住まなきゃいいじゃないかとはならない。インフルエンサーが郊外から電車で30分1時間かけて移動していたら生産性が低すぎ、そのせいで収入が下がる。クリエイティブな作業に時間が必要だから。

 だから「この仕事を続ける上で」という前提付きの「年収1億(理想)、最低でも2,000万円」なんだろう。

 むしろ2,000万円まで下げた時点で「自分もちゃんと仕事するから」という気持ちが伝わってくる。要は自分が妥協しない限り、自分で食べていくしかないので、理想を押し通せるなら強い。

 老後2,000万円問題も含め、現役時代に自分がしたい生活水準を保つためには逆算して年収が(1人でまたは夫婦合算で)いくら必要か計算できない女性よりはずっと賢い気がする。

 そもそも日本人は物価に対し収入が全く足りていない状態なので、足りない前提で更にその中から妥協して考えるという悪循環よりも、「最低こんだけは必要」で通す意志の強さはこれから必要とされるものなんじゃないかとさえ思う。

 年2%の物価上昇率が35年続くと物の値段が2倍になる。

 すなわち35年後は年収が2倍になってないと今と同じ生活が維持できないので、物価高や金利上昇も考慮する必要がある。

 お金の計算がまるでダメな日本人が多い中、単にちゃんと考える頭がある女性が出てくると男性達の鼻につくというだけなんじゃないか。

という印象を受けた。