家族4人ならそのくらいだろうと思うが、どのクラスの旅行かワカラナイので、何とも。いずれにせよ他国の上昇によって日本が相対的に安くなっている(下がっている)と言った方がいいだろう。だから日本人が海外に行くと衝撃を受ける。
2010年の段階で、既に欧州・ロシア(いずれも首都)から見て「東京は何でも安い」が一般化していた。
当時東京ではホテルで2,000円も出せばシャンパンが飲めていたが、パリではシャンゼリゼのカフェで5,000円支払った。ちょっと綺麗なところだと7,000円。ここ数年で東京も3,000円台まで上がった。
同じくディナーは、当時東京のホテルで1人15,000円も出せば(お酒含まず)そこそこの食事ができたが、パリでは30,000円〜だった。同様に東京もここ数年で25,000円〜くらいの相場観になった。
それでも国際的な相場や、コスト増などを踏まえると相対的に見て上げ幅が狭い。日本は給料が上がらないから、可能な限り価格を維持しようと頑張っているんだろう。「上げたら誰が飲めるの?食べられるの?」的な従業員側の感覚。
が、問題はソコにある。
上がらない自分達の給料を基準にして、値上げするのはマズイ(飲める人・食べられる人が減る=客が減る)と考えて価格を維持し続けると、物価の上昇(コスト増)に対し全体的な利益率が低下する。するとますます会社は賃金に充てられるお金がなくなる。そして人員削減で利益を確保しようとし、現場の労働者はますます重労働となって疲弊する。
だから我慢せずに値上げすべきなんだが、オモシロイことに日本人には独特な心理が働き「高い料金をとるとハードルが上がる」と考えて相場よりも安く設定しようという考え方の人が一定数居る。
言い換えると「安けりゃ文句は言えないだろう」ということであり、何か言われたら「いやー、うちはギリギリでやってるんでー」と予め逃げ場を作っておく感じ。いわゆるセルフハンディキャッピング。
いずれにせよ海外旅行は日本人にとって気軽なものでなくなってきている上に円安ときたら、ますます所得格差によって知ってる・知らない(人生経験)の差が開くことになる。最終的にはその環境刺激の違いが認知構造とエピジェネティクスに影響する。
再び島国DNAが強まる可能性が高い。
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