「始発から終電まで密着も、乗降客はゼロだった 存続の危機に直面するJR芸備線「税金での負担は…」 | TBS NEWS DIG 」

 今後人口の少ない地域では廃止が進むだろう。その結果、ますます現役層が離れ過疎化が進行し、今度は外国人の土地取得問題へ移っていく。

 記事にある通り、

普段、芸備線を利用しない人たちは「税金で負担したくない」

というのが本音だろうから、この問題はあらゆるカテゴリに拡がっていく。

 「飲み会って必要ですか?残業代出るんですか?」と似ていて、自分の時間を消費することに対し「そんなことより」という感情が根底にある。

 行き着くところは財源となる税金の取り合いになる。

 「○○はもういいから、△△を手厚くして」という具合に、各自好き勝手に自分の希望・欲を主張するようになる。要は「そのお金、こっちに回して」的な。

 だったらもっと納税しなさいという話なんだが、所得・税収に対する教育が足りず、「生きてるだけで赤字」(=納税額−自分のために使われた税金)という人がほとんどの日本においては出てくるのは「とれるところからもっととれ」であり、突き詰めていくとそのとった税金をアンタに回すかというとそうじゃないという話になり、結果として社会全体で「価値」の査定が始まる。

 残す価値があるか否か。手厚く保護する意味があるか否か。

 最後はヒトそのものにも及ぶだろう。残念ながら。

 ローカル線は自治体や都道府県が買い取ったり、国有化したりすれば維持はできても税金の垂れ流しになる可能性が高く、これまで何十年もかけてNTTやJR、郵政などを民営化してきたのは何のためだったのかということになる。

 そしてそもそも国全体として税収が足りないので、国税から出すとなると他の都道府県民が「何で?」となり、場合によっては税収の多くを占める東京都民は他地域からたかられることを嫌って独立を主張する人も出てくるかもしれない。これは決して奇抜な発想ではなく、よくあること。民間企業で言う稼ぎ頭の独立と同じ。

 ということからまずは地元(市区町村)レベルで解決を模索することになると思うが、恐らくそんな余力はないだろう。

 少子高齢化によって、高齢者を支える現役層が少な過ぎ、誰もが将来不安を抱えているため、いよいよ日本人リストラの時代。

 今の状態を民間企業にあてはめると、組織存続のために希望退職者を募る段階。

 この10年、ニュースのコメント欄やSNSでは、不正や他人の問題を異様なまでに追及する人が急激に増えた。「ところでアンタは?」と自分に目を向けられないよう他者を攻撃しているように見える。リストラが始まった会社内と似ている。

 皆が保身と引き換えに他人の不正をたれ込むようになると掃除は進むが、足の引っ張りは大抵共倒れで終わる。

 話をローカル線に戻すと、私は廃止ということになるだろうなと思う。JRは採算の取れる都心部路線に集中するだろう。 

 税金も含め、全体からの穴埋めの時代は終わった感がある。