ブラックマンデーと呼ぶのか、ただの巻き戻しか。

 日経平均1,800円安というと大暴落、ブラックマンデーと呼びたくなるのはわかるが、どちらかと言えば「一旦巻き戻し」じゃなかろうか。

 個々の企業の業績に対する評価によって上がった株価と、「高市新総裁ならば円安株高」という“絵に描いた餅買い”による株高は性質が異なるので、総裁選立候補者の告示日だった今月12日から株高に反転したことを考えると、11日の株価(35,619円)まで巻き戻されるのかなと思う。

 今日のドル円は極端な反応を示していないので、場合によっては円安・株高の日本から、円高・株高の時代に移行するかもしれない。時間をかけて。

 5年前と違って、円安による輸出勢への恩恵よりも、資源高や原材料高の影響が上回っている状態なので、このまま世界中で戦争が続くならば、円高・株高の構造が多くの日本人にとって望ましい。

 そもそも海外の物価上昇率の方がはるかに高いので、ドル円が120円になったくらいでは「円高」とは呼べず、北米・欧州勢から見ればまだ割安感さえある。

 円安・株高支持派の人達は、ドル円110-120円くらいまではあまり心配しなくてイイんじゃないか。