「フェラーリ、米で全車種最大10%値上げへ トランプ関税対応 | ロイター」

 トランプ大統領の関税戦略は、国内製造業を再び強くしたいという意向からきているはずなんだが、フェラーリクラスの輸入贅沢品を買う層は価格が10%上がったくらいで米国産車に乗り換えたりしないので、結果としてアメリカの物価を押し上げ、アメリカの消費者に増税した(関税分の値上げを負担させる)だけになってしまうんじゃなかろうか。

 フェラーリに関税をかけ米国内販売価格が上がっても、そもそもフェラーリと競合するブランドがないため、アメリカの自動車産業は何ら活性化しない。

 仮に値上げでフェラーリがアメリカで売れなくなって、関税回避のために「アメリカで製造しよう」となれば話は別だが、高級バッグ・シューズと同じくイタリア産はイタリア産であるべき理由があり、アメリカ産になることはまずない。

 「富裕層税」という位置づけなら機能するかもしれない。所得税を下げて贅沢品の税率を上げたら、消費(買い物)という選択権を与えつつ、富裕層の購買力は下がらないため合理的に税収を上げられ、不公平感がない。

 話は関税に戻って、エルメスやシャネルが値上げしたからマイケル・コースやコーチに乗り換えるかというとそうではないし、エルメスやシャネルが関税回避のためにアメリカで製造しようともならない。

 ということから、アメリカの物価は更に上昇し、円安の日本製が極端に安く見えるため、アメリカの消費者の間で日本に旅行に行こう、日本から買おうという傾向が強まり、ますます貿易摩擦を生み出すことになるんじゃないかという気がしている。

 その結果、市場がトランプ政権の政策に失望すると、世界的に仮想通貨売りが生じる可能性がある。

 なので私としては(もし尋ねられたら)ショートはあってもロングはない。