高市新総裁で一旦後退した利上げ観測だが。

 本日の日銀発言を前に、この12時間でIMFが日銀の(非常に緩やかな)利上げを肯定し、米財務長官も日銀の利上げを「適切な金融政策」とし「相応しいドル円相場」に言及したのは、利上げに消極的または反対派である高市総裁が首相になる前に利上げ決定を促している(背中を押している)ように見える。

 そして日銀委員は今朝、

日銀の田村直樹審議委員は16日、中立金利には「まだまだ距離がある」との認識を示し、金融緩和度合いを調整して「中立金利にもう少し近づけるべく、利上げを判断するべき局面にきている」との考えを強調した。

と発言した。興味深い。すぐにでも利上げの方向だろう。


 そもそも首相が誰になるのか混沌とした状況だが、個人的にはこのまま高市首相にに決まるんだろうと思っている。

 誰が首相になっても世間は毎回ケチをつけるばかりで、いざ首相交代となると前任者を惜しむ声が増え、新しい首相が在任中はケチをつけ続けるの繰り返し。

 ココで(野党にとっては)「政権交代のチャンス」とされているが、かといって他にこれといった圧倒的大多数を獲得するだろう候補者がいるわけでもなく、冴えない。

 そのモヤモヤ感・停滞感が世間を批判的にさせるんだろうが、少なくとも半数の支持を余裕をもって得られる人がいない限り、方向感は分散されケチの付け合い・足の引っ張り合いが続く。

 人材不足というかスター不在というか。

 それが今の日本を代表する姿なのだから、DNAなのか教育なのか日頃の行いなのか何の問題がこの結果を生んだのかはわからないが、日本人として受け入れるしかない。

 そんな中で、高市首相誕生はタイミング(特に対米外交)的にバランスが良いんじゃないかと思う。

 ここは多くを望まず、手堅く。